楊さちこの季節のコラム
酷暑と冷房に負けない生活習慣を身につける!
2020.08.04
酷暑が続くと、それだけで身体は疲れてしまいます。さらに、冷房の出番が増える機会も多くなります。室内を冷やしすぎて外との温度差が大きくなったり、一晩中つけっぱなしで寝ることで、体調を崩したりする恐れもあります。酷暑と冷房に負けない身体づくりを行い、免疫力をつけて快適な夏を過ごしましょう。
今年の夏は酷暑になる?
「昨年は全世界で酷暑だったが、2020年の夏はそれを上回る、記録的な暑さになる確率が高い」と、欧米の科学者たちは言います。
そして、日本気象協会による「気温の見通し」では、次のように発表しています。
「今年は例年と異なり、外出自粛の影響で身体が暑さに慣れていない方が多くなっています。いつもより意識して休憩をとり、水分・塩分補給もするようにしてください。本格的なサマーシーズンを迎える7月から8月の平均気温は、全国的に平年並みか高くなるでしょう。特に8月は、西日本・東日本を中心にかなり暑くなる予想です。ここ数年、暑く厳しい夏を迎えていますが、今年の夏もその覚悟が必要です。」(日本気象協会「tenki.jpより」)
おまけに、今年の夏はウイルス対策をしなければなりません。マスクをすると熱がこもり余計に暑く感じます。
そこで今回は、「酷暑と冷房に負けない生活習慣を身につける!」方法をお話しします。
「基本は3つ」
- ①汗をかきやすい身体を作る
- ②こまめな水分・塩分補給をしっかりとする
- ③肌着で身体を守る
①汗をかきやすい身体を作る
人間の身体は外の気温に対して体温調節を行い、約37℃を保つようになっています。しかし急激な温度の変化があると、体温調節機能がうまく働かなくなり体調を崩してしまいます。こうした温度変化に対応するためには、前もって暑さに慣れることが必要です。暑さに慣れるために手っ取り早いのが、「運動で汗をかく」こと。暑い環境での運動は、身体の中の血流が増加され、皮膚から熱を発散させる能力が高くなります。この状態を維持することで、適切な発汗が促され、暑いときにも体温を調節する機能が効率よく働くようになります。
朝の比較的涼しい時間にウォーキングやジョギングなどでしっかり汗をかいて、その後シャワーなどでさっぱりすると、身体も心もしっかり目覚めることができるうえに、暑さに慣れる身体になるのです。
運動は、適度に水分補給を取りながら、個人の体力レベルに合わせて、無理なく続けられる範囲で行いましょう。
②こまめな水分・塩分補給をしっかりとする
酷暑という環境の中、汗で失われた水分と一緒に、塩分を補給しないと血液中のミネラルバランスが崩れ、脱水症状や体調不良などをおこしてしまいます。
喉が渇く前に、こまめに水分を補給してください。
飲み物については、スポーツドリンクなど塩分を含むものや、麦茶などカフェインの入っていないもの、ミネラルウォーターなどを準備しておくとよいでしょう。
緑茶や紅茶、コーヒーにはカフェインが含まれており、カフェインには利尿作用があるため、水分補給をしているつもりが、逆に脱水症状を起こすこともあるので気を付けましょう。
③肌着で身体を守る
実は、暑い夏こそ、暑いからと着る枚数を減らすより、肌着を身につけることで、心にも体にも快適さが手に入ります。
人の身体は、暑さで体温が上がると汗が出て、その汗が蒸発するときに熱が奪われることにより体温を下げます。この時に冷房の中にいると余計に冷えます。
身体にそった肌着を着ていると、汗をまんべんなく吸収して皮膚温度も低くなり、身体からの熱も多く放散され、体温の上昇も調整できて、無駄な汗をかかなくてすみます。
よく汗をかく上半身には、サラッとした着心地の吸汗速乾消臭機能のある肌着で汗対策をしましょう。その上から、少しゆったりとしたシャツやワンピースを着ることにより、暑い夏でも涼しげに優雅に見えます。そして、どんなに暑くても触ると冷たく感じる下半身には、薄手の腹巻、レッグウォーマーや靴下で夏冷えから守ること。見えないところで対策できるので、見た目もスマートです!
快適な夏肌着の選び方
1 ピッタリサイズ
身体にピッタリしたサイズの肌着は、より汗を吸いやすい
2 速乾性があるもの
吸った汗も乾きやすいし、洗濯にも便利
3 消臭機能があるもの
汗の匂いが気にならず、雨の多い季節の部屋干しでも嫌な匂いがしにくくなる
4 半袖
脇汗のシミが服に移るのを防ぐだけでなく、夏冷え疲れの原因となる肩の冷えから身体を守る