楊さちこの季節のコラム
立春の時期に健康を保つ過ごし方と立春の縁起物をご紹介
2024.2.7
立春を迎え段々と春が近づいてくる2月。まだまだ冷えがつらい日々が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?
今回は季節の変わり目となる立春の時期に健康を保つ過ごし方と立春の縁起ものをご紹介します。
参考にしていただき、健康な毎日をお過ごしいただけますと幸いです。
立春は、一年で最も平均気温が低くなる時期ながら、春の訪れも感じられる春への入口。少しずつ日が長くなっていったり、鮮やかなお花が咲き始めるなど、春の暖かさを感じられるようになっていくのが楽しみになるときでもあります。今回は、立春の時期の過ごし方と、立春の日に食べると縁起が良いものについてお話しします。
立春の時期の過ごし方
寒さが厳しく夜の長い冬には、「早く寝て、遅めに起きる」ことが健康を保つ秘訣でしたが、立春以降は「普通の時間に寝て、早起きする」ように、生活リズムをほんの少し変えましょう。
着るものについても、下半身は冬と同じく厚着して温かく保ち、上半身は心もち薄着を心がけるのがおすすめです。中医学では、暦の上では春になり少しずつ暖かくなってくると同時に、体内では「肝(かん)」の働きが活発になってきます。「肝」は全身に気(エネルギー)を巡らせる働きがあるので、肝が元気であれば体内に十分に気を巡らせることができます。しかし、肝は、ストレスに弱い臓器なので、ストレスを受ければ気の巡りが悪くなり、イライラしたり、目が充血したり、不眠などの症状が現れたりします。
つまり、目と肝臓はつながっていて、目が疲れると肝機能も低下すると考えます。
長時間パソコンに向かうときは、たまに休憩して目の周りをマッサージしてください。寝る時にアイマスクで目をいたわることもお勧めです。快眠効果があるだけでなく、肝臓ケアにもつながります。ちなみに、怒ることで体がストレスを受けることも肝臓に悪いので、ゆったりとした気持ちでいることが大事です。
立春の縁起もの
立春は春の始まりを告げる日であり、昔の人々にとっては1年の始まりの日でもありました。立春の日に食べると縁起が良くなるものがあります。
●若水を飲む
「若水」とは「立春の朝一番に井戸から汲んだ一年で最初の水のこと」です。
元は宮中において、立春の日に主水司が天皇に奉じた水のことを意味しました。一年で一番初めに汲まれた若水は、健康や豊作など幸せを招く水と言われてきました。
若水で淹れたお茶を「福茶」といい、煎茶やほうじ茶に結び昆布や小梅を入れて飲みます。
春の兆しを感じる立春の日、心新たに一杯のお茶を淹れてみるのもいいかもしれませんね。
●豆腐を食べる
豆腐は昔から体を清める力があるとされていたことから、立春に「立春大吉豆腐」を食べるという習慣もあります。
「それまでの罪や穢れを払う」とされ、立春に食べる豆腐は「健康な体に幸福を呼び込む」と言われています。
立春に「若水」を飲み、「立春豆腐」を食べ、立春の時期の過ごし方を参考に、「新しい一年」を健やかに始めましょう。